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◆水のすばらしき健康維持作用
水が自然回復力を高める

元来、人間のからだには生命保持のためのすばらしい機能が備わっています。たとえば、胃の中に食物が入ると胃の粘膜からただちに胃液が分泌され、食物の消化を助ける作用をします。胃液はPH(ペーハー)0.5~2.0というとても強い酸性で、塩酸のほかにペプシンという酵素が含まれています。
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塩酸は食物を殺菌して腐敗や発酵を防いだり、固い繊維をやわらかくしたりといった役目を果し、ペプシンは食物のタンパク質を分解する働きをしています。けれども、そうした大切な役割を果す人体の機構を、知らず知らずのうちに弱めてしまっている人が多いのです。

胃薬や消化剤の服用がそのいい例です。胃腸の働きを助けるつもりで薬の効力に頼っていると、本来、胃が持っている消化機能がしだいに低下してきます。胃酸過多の人がそれをやわらげるために市販の胃腸薬ばかり飲みつづけていると、中和力が減退して胃酸の分泌をいっそう刺激し、かえって過多症を悪化させてしまうのです。

また、便秘の解消に下剤を常用しているとこれが習慣となり、やがて薬の力を借りなければ排便ができなくなります。胃腸が弱いからといって、消化剤や下剤といった人工の方法に頼ることが結果的に胃腸の機能を衰えさせることになるのです。。

まず、からだに備わっている自然回復力(自然治癒力)を信じることです。そのうえで、からだの機構がスムーズに機能するための工夫、努力をする。それが健康への第一歩であり、その原動力となるのが水なのです。水は私たちの持つ自然回復力を高め、円滑な生理作用をうながす役割を果たします。人間のからだの60%以上が水であることを考えれば、からだをいかに安全な水で満たすかが最重要の課題となるかがわかってもらえると思います。

生物は水がなければ生きていけない

一見すれば、人間はもちろん固体であり、それは60兆個とも100兆個ともいわれる細胞の集合体でもあります。その細胞は、タンパク質、核酸などの生体高分子といわれるものと、脂質やイオンなどが複雑な構造で組み合わされたものですが、これらの諸要素はすべて水(医学的には、原形質と呼ばれるゼリー状)によって結びつけられています。つまり、目に見えない細胞のなかで水の分子が常に動き回り、人の生命を支えているといっていいのです。その水が、体内の60%以上を占めているわけです。。

医学上の難しい理論はさておき、そもそも、生物というものは原始地球の海水中から誕生したというのが通説となっています。したがって、人間をはじめ生物の体内にたくさんの水が含まれているのは、すべて「水」という環境から生まれてきたからであり、それほど人と水とは切っても切れない仲なのです。
子供
さらに水と人体との関わりをいえば、人間は食べ物を欠いても水さえあればかなりの日数、生き延びることができます。けれども、水が1滴もなかったらたちまち脱水症状を起こして死んでしまいます。ときおり、山中で道に迷った登山者が食料を食べ尽くしたあと沢の水を飲んで長期の飢えをしのぎ、周囲があきらめかけたころ奇跡の生還を果たした、などといったニュースを耳にするのもその証です。「もっと光を」といったのはあまりに有名なゲーテの臨終の言葉ですが、人間は常に「もっと水を」の状態なのです。

もちろん体格や性別、体調、運動量、季節などのちがいにより、水の出入りの量には多少の増減はあるものの、健康を維持するためには2リットル程度の水はどうしても必要なのです。あとは、その日に取り入れた水の量によって尿や汗としての排泄がコントロールされ、出入りのバランスは一定に保たれます。

しかし、こうした指摘を待つまでもなく、人間は先見的に水のありがたみやつきあいかたを知っています。にもかかわらず、健康というとすぐにからだになにかをとり入れようとします。とくに、栄養剤(サプリメント)や薬の類のやみくもな摂取は、からだを蝕むばかりです。薬は基本的に「毒」という原則を忘れてはなりません。逆説的にいえば、病原体を殺すことができる毒だからこそ効果があるのです。そして、そこに薬効の裏返しとしての副作用・習慣性の怖さも存在します。

そもそも原因が明確な病気ならばともかく、からだになにかをつけ加えて健康を保持しようという考えは邪道であり、誤りといえます。真の健康を望むのであれば、まず、からだの基礎部分の改善を心がけることが大切です。

水は立派な自然飲料です。副作用もまったくありません。どれほど栄養をとろうとも、あるいはどんな健康法を実践しようともからだの基本となる水をおろそかにしていたならば、すべてむなしい努力であるといわざるをえません。

水がもたらす健康維持のための生理作用

水にはもともと健康を増進するための生理作用があります。先にも少し述べましたが、体内の水の主な役割を列記してみます。

(1)体温を一定に保つ
(2)浸透圧の恒常性を保つ
(3)酸度の調整
(4)消化・吸収を助ける
(5)生体反応を高める
(6)栄養の運搬
(7)老廃物の排泄

などなど、水はからだの中で驚くべき役割を担っているのです。これらひとつひとつについて、つまびらかにする余裕がないのが残念ですが、こうした水の働きが体内でスムーズに行われていれば健康は維持できることになります。

そこで、先の「魔法の水・奇跡の水」なる水を飲んでいたとしても、運よく害がなければ、水を飲む機会が増したことで体内にたっぷりと水が供給され、水本来の働きが円滑化するという可能性も出てくるわけです。こうなると、魔法の水が効いたとなります。これこそが民間療法などが得意ワザとする「3た論法」、つまり「使った、治った、効いた」の薬効ロジックです。

こと水に関していえば、この「3た論法」の所産物であるところの効能も、じつは、もともと水が持つ生理作用がひき起こしたものなのです。したがって、ほんとうにいい水をからだに入れていれば、健康はますます増進されるということになります。